中絶経験がある女性は子供ができにくいって本当?妊娠率は変わるの?

中絶経験があると、子供ができにくくなるという医学的なデータはありません。しかし、中絶手術によって感染症を起こしたり、子宮内膜が薄くなったりすることがあり、中絶することで不妊のリスクが高まる可能性があることはご存知でしょうか?

「中絶経験のある女性は子供ができにくい」という話を聞いたことはありませんか?

本当に中絶すると子供ができにくくなるのでしょうか?どうして子供ができにくくなるのでしょうか?中絶の話はなかなかオープンにしづらいし、聞きづらいですよね。今回は中絶で子供ができにくくなるリスクはあるのかをご説明します。

10代で中絶経験のある女性は妊娠しにくい?

はじめに人工中絶手術について説明します。

人工中絶は、妊娠22週未満まで受けることができます。つまり、妊娠22週を過ぎると中絶を行うことはできません。妊娠初期の12週未満と妊娠中期の12週~22週未満では方法が異なり、体への負担に違いがあります。

中絶を決めたら、早く手術する方が負担は減ります。

 

10代の妊娠は「できちゃった」ということが多く、出産を迷っていたりお金がないため病院に行けなかったりして妊娠週数が経過してしまい、中絶時に体の負担が大きくなることが多いのです。

 

10代の未発達な体に、さらに体に負担がかかる中絶手術を行うことは、成人して結婚し子供が欲しいと思った時に妊娠しにくいリスクが増えると言えます。

中絶経験のある女性は無い女性とどれくらい妊娠率が変わるの?

中絶することのリスクには以下のようなことが挙げられます。

  • 子宮穿孔(器具で子宮を傷つけてしまう)
  • 頸管損傷
  • 出血
  • 子宮内感染
  • 長期予後合併症(月経不順、習慣流産、不妊症など)

中絶手術をした時に子宮が傷ついたり感染症などで炎症を起こしたりした場合には、不妊のリスクが高まる可能性はあります。ただ、中絶によって妊娠しにくくなるといった統計データは取られていないため、はっきりしたことはわかっていません。

そのため、中絶したからといって、必ずしも中絶経験のない女性よりも妊娠率が下がってしまうということはありません。

中絶方法によって起こる問題は?

冒頭で説明したように、中絶方法は12週未満までと12週以降で異なります。

 

【妊娠初期の中絶(12週未満)】

「掻爬法(そうはほう)」または「吸引法」で行われます。器具や鉗子で胎児と胎盤を除去、または吸引する方法です。通常は1015分の手術で、痛みや出血が少なく、問題がなければ当日帰宅できます。

この中絶方法のリスクには、麻酔の副作用や子宮穿孔(器具により子宮に穴が開いてしまうこと)、子宮内感染、出血、月経不順、習慣流産、不妊症などがあります。

 

【妊娠中期の中絶(12週~22週未満)】

子宮収縮剤で人工的に陣痛を起こして、出産に近いかたちで流産させる方法です。体の負担が大きいため、数日の入院が必要です。中絶後は死産届を役所に提出して、胎児の火葬手配をします。

この中絶方法のリスクには、頸管損傷や子宮破裂(強い子宮収縮剤の影響)、子宮内感染、大量出血、月経不順、習慣流産、不妊症などがあります。

器具で子宮に傷がつくことによって子宮内感染を起こし、子宮内に癒着を残してしまう「子宮内腔癒着症(アッシャーマン症候群)」や、中絶手術を繰り返して子宮内膜が薄くなる「子宮内膜菲薄化」など、極めてまれなケースですがそのような病気にかかる可能性はゼロではありません。

中絶手術をする際は、そういったリスクも頭に入れておくと良いでしょう。

中絶によって子供ができにくくなるという医学的なデータはありません。しかし、不妊のリスクが高まる可能性はあります。

今は子供が欲しくなくても、将来の妊娠のために、避妊や体のことについてしっかりと考えましょう。