【妊活】どれくらいかかる?助成される制度って?妊活のお金あれこれ

妊活といっても、その過程は様々。妊活を考える際に抑えておきたいポイントのひとつが、お金の問題です。妊活が進むと、本格的な治療が始まります。妊活で必要な治療や、治療にかかる費用、住んでいる街によって設けられている助成金など、妊活で気になる費用情報をご紹介します。

今や身近な言葉として聞くようになった「妊活」。子供を欲しいと考える夫婦が、妊娠に向けた取り組みを行う活動を妊活と呼んでいます。そんな妊活にも段階があり、病院によって治療方法もさまざまです。不妊治療として行われている治療方法の種類や、それにかかる費用、さらに治療によって支払った費用が一部返金される助成制度など、妊活でかかる費用面を詳しくチェックしてみましょう。

妊活ではどんな治療スタイルがあるのかを知ろう

婦人科や不妊治療専門の病院などの医療機関で妊活を始める場合、初期段階で取り組むのが「タイミング法」と呼ばれる治療方法です。タイミング法は、自身が毎日行う基礎体温の計測に加え、超音波や尿検査などを病院で行ない排卵日を計算、性交渉のタイミングを図る治療法になります。女性のみの診療でよく、不妊治療の中でも取り組みやすい治療法です。

タイミング法での性交渉で妊娠が難しかった場合、次のステップとして行われるのが「人工授精」と呼ばれる生殖補助技術(ART)です。人工授精は、男性の精子を採取し子宮に戻す治療法になります。

さらにステップアップした治療が、「体外受精」と呼ばれるARTになります。人工授精同様に、男性の精子を採取。女性も卵巣にある卵子を採取し、精子と卵子を受精・培養させた後に、子宮内へ戻す治療法です。

精子に異常が生じた場合や、より妊娠率を上げるために行なわれるARTが「顕微受精」。採取した精子と卵子を、顕微鏡を使用して受精させ培養させます。その後子宮内に戻す治療法です。

また、どの治療にも妊娠に必要なホルモンの数値などの測定を行い、薬やサプリなどで補う治療も加わります。

治療にかかる費用ってどのくらい?

不妊治療にかかる費用は、ステップアップするにつれて高額化していきます。治療ごとにかかる費用や、治療のために必要な準備段階でも費用は必要。また、不妊治療専門の病院が自宅周辺になかった場合は、通院のための交通費も必要になります。

タイミング法
タイミング法にかかる費用の平均額は1回数千円。保険適用となる治療です。初めて医療機関を受診した場合には初診料がかかり、不妊検査も実施されるため1万円弱の費用が必要になります。排卵をコントロールする排卵誘発剤が必要とされた場合、内服薬で数百円、注射で数千円が費用として必要です。
人工授精
人工授精1回にかかる費用の平均額は15,000円。保険は適用外の治療になります。人工授精の準備段階で必要な飲み薬や注射の費用に関しては保険適用内です。
体外受精
体外受精1回にかかる費用の平均額は20~50万円。この治療も保険適用外になっています。体外受精費用には採卵や受精卵を子宮に戻す胚移植が含まれ、平均費用が30万円。受精卵を培養させるための費用が平均20,000円必要となり、ここまでが1度目の体外受精に必要な費用となります。その他にも、培養した受精卵がいくつかあった場合に必要な冷凍保存作業「胚凍結」にかかる費用が平均10万円、冷凍保存した受精卵を解凍し移植する「凍結胚移植」に平均10万円必要です。
顕微受精
顕微受精で1回に必要な費用の平均額は、40万~60万円。保険適用外の治療です。卵子に精子を人工的に注入する作業は、高度な技術が伴い高額な治療費が必要になります。体外受精と同様に、胚凍結や凍結胚移植の費用も必要。高額な治療のため、治療前に必要な費用も必ず確認する必要があります。

知らなきゃ損!申請すれば返ってくる助成制度

不妊治療は治療内容がステップアップするにつれ、お金の負担が増していくものです。保険適用の治療も初期段階のものに限られており、治療したくてもステップアップできないケースも。そんなお金の負担を軽減すべく、国や地方自治体が行なう「特定不妊治療助成金制度」があり、細かなルールや条件が設けられているため、必ず確認が必要です。特定不妊治療助成金制度について詳しくチェックしていきましょう。

特定不妊治療助成金制度の条件
特定不妊治療助成金制度は、法律上婚姻関係にある夫婦が、体外受精や顕微授精などの特定不妊治療を行なうことで妊娠の可能性を高めると医師から診断された場合に適応される制度です。
助成金を受け取ることができる世帯の条件として、夫婦合算の所得額が730万円以内で、厚生労働省が指定する医療施設であること、治療期間を始める際に妻が43歳未満であることが挙げられます。
申請に必要な書類
助成金の申請は、国や地方自治体で申請方法が異なり注意が必要です。申請の締め切りにも、年度内や治療開始日から60日間など様々なタイプがあります。
必要書類に関しては、役所が発行する「特定不妊治療費助成申請書」、医療機関が発行する「特定不妊治療費助成事業受診等証明書」、申請する日から3ヶ月以内に発行された「住民票」。さらに住民票同様に、発行日から3ヶ月以内の「戸籍謄本」、夫婦それぞれの所得を証明できる書類、指定医療機関で発行された保険適用外の領収書の6種類の書類です。
国が助成する金額
不妊治療助成金制度は、国の助成金と地方自治体の助成金の合算が支給されます。国の助成金は、不妊治療1回に付き15万円が基本支給額。初回治療に限り、30万円までの助成を行っています。助成金を受け取れる回数には上限が付けられており、妻が40歳未満で通算6回まで。妻の年齢が40歳~43歳の場合には、通算3回と減少してしまいます。また、治療方法によって助成金の変動もあり、個々の治療内容と助成される金額の確認が必要です。
地方自治体が助成する金額
地方自治体が実施する助成は住んでいる地域で異なり、都道府県が実施する場合や、市区町村ごとに実施する場合などもあり必ず確認する必要があります。
東京都の場合、治療内容によって各A~Fまでのステージ分けが行なわれ、7.5万円~25万円(初回は30万円まで)の助成が行なわれており、他の都道府県と比較しても充実した地域です。東京都にある港区ではさらに、東京都に申請を行なった助成金以上の治療費において、1年度30万円を上限に助成を行っています。また、申請を行なってからお金が振り込まれるまでにも時間がかかるケースが多く、自治体によって異なる点なので注意が必要です。

助成金をしっかり把握して不妊治療を進めよう!

不妊治療には継続的にお金が必要となる治療。国や地方自治体の助成金をしっかり把握し、領収書や書類の管理を忘れず行いましょう!また、不妊治療での助成金を受け取っていても、医療費控除は申請できます。確定申告の際にも、忘れずに申請を行ないましょう。